今日は、美容師さん向けの話題。
最近、ちょくちょくメールでの質問が来ている内容にお応えします。
以前紹介した「トギノン」のシザー。
3Dオフセットのハンドルは、手や指に負担をかけない人間工学に基づいた設計のシザーです。それはそれはブラントカットの時は手首にも負担がかからず、とても良いシザーです。
しかし・・・
購入当初は、親指側のリングが小さすぎ、指がほとんど入らず、親指の先だけリングにかけようとすると指が滑ってカットできませんでした(笑)確かに、親指はかけるだけで良いんですが、それにしてもリングが小さすぎ。そう思うのはおれだけなのかな?別に、おれは指太くないのにな?って思ってましたが、同じような考えの美容師さんが多数いることが判明。ブログを見て、「どうやってます?」との質問がたくさん来ました。リングが大きすぎる場合は、ラバーリングを入れればいいんですが、小さいとどうしようもありません。
と、いうわけで・・・
親指側のリングをほんの少し広げてもらうカスタマイズをお願いしました。しかし、最初は「これで設計してるのでやっていません」との返答。どのメーカーでも対応はしてくれるのに、あらま・・・って感じだったので、「じゃ、返品しますね」と伝えたところ、「いやいやいやいや・・・」と、あっさりOK。じゃ、最初から話を聞いてくれたらいいのにね(笑)
それと同時に、刃先が広すぎてブラントカット時に髪の毛をすくいづらかったので、刃先も細くしてもらったのがこれ。
このカスタマイズにより、当然ですが親指はきっちり所定の位置に置くことができ(写真ではわかりづらいですが)、ブラントカットでも、さらにすばやいカットが実現しました。おまけに、刃先が細くなったおかげで見た目もシャープになり、かっこよくなりました(笑)ただし、あまりきっちりと指がはまりすぎるとブラントカット以外の時にシザーが自由に動かなくなるので、ほんの少しゆとりを持たせてもらっています。
ちなみに、これはやめた方がいいというカスタマイズ例を一つ。
トギノンのシザーでヒットポイントを金属に替えて音出し・・・これはお勧めしません。素材の性なのか(Gパウダー鋼)ハンドル形状なのか・・・妙な音になり、文房具のハサミみたいな音で安っぽくなるからです(笑)それと、金属製のポイントへ交換する際、開閉の関係でしょう、少しハンドルの感覚が狭くなり(接点を合わせるためにハンドルをたたいて調整)、手が異常に疲れて使い物にならなくなる可能性があるので、このシザーのポイントはラバーのままがいいと思います。(このハンドル形状で、今以上狭くなったらすごく疲れます)
みなさんも、メーカーから出されたそのままのシザーを吊しで使うより、自分の手に合わせて加工してもらうとよりいっそう使いやすくなるので試してみて下さい。シザーって美容師にとっては身体の一部のような物。それが違和感あるまま使っていると、その事に気を取られ、肝心のお客様へのスタイル提案や対応がおろそかになる恐れまでありますからね。
ちなみに、トギノンの同じラインのセニング、これはお勧めですよ。インナーセニングで表面にカットラインがほとんど出ないので、ウエット&ドライ両方いけるし、引っかかりもほぼゼロ。スキ量も25%とオールマイティーに使えるセニングです。(ちなみに、セニングのハンドルは加工無しで普通に使えます)